【書評】ルーキー・スマート/リズ・ワイズマン

教育部

今回紹介するのは『ルーキー・スマート [ リズ・ワイズマン ]』です。

本書を知ったきっかけはメンタリストのDaiGoさんが推薦していたからでした。

4月から新しい環境で生活する人も多いと思います。

そんな人たちにルーキーだからこそ、得られるものがあるということを知ってほしいですね。

ようさん
ようさん

僕が本書を読んで実践していること、意識していることを5つ取り上げました。詳しく見ていきましょう!

ルーキーをあなどるな

あなたはルーキーと聞いて何を思い浮かべるでしょうか?

僕は新入社員を思い浮かべました。

新入社員=これから育てないといけない、まだ戦力ではない、失敗しないように目をみはらないといけない。

ベテランとルーキーでは、ベテランの方が仕事ができると考えていました。

ですが、本書は別の角度からアプローチしています。

経験が目隠しをつくり、ベテランの視野を狭め、マンネリに陥らせてしまうケースがしばしばあることも明らかになった。
経験を重ね、思考や行動がパターン化してしまうと、脳は仕事をしなくなる。(P39)

この一文を読んで仕事で重大なミスをした時を思い出します…

僕は仕事をしている時、テスト環境にアクセスしているつもりが、実は本番環境にアクセスしており、重要なデータを削除してしまったのです。

バックアップファイルからなんとか復元することができましたが、自分は慣れているから大丈夫という思い込みがこの時のミスに繋がりました。

データによると、ルーキーもベテランも、失敗にいたる道筋はだいたい似ているが、成功に至る道筋は異なっていた。(P37)

ベテランだからといって、仕事でミスをしないわけではありません。

また、ベテランだからといって、仕事ができるわけではありません。

ベテランは経験があることを効率よくできるだけです。

ルーキーはルーキーだからこそ、成功するための道筋があるのです。

人がはじめて経験する課題に取り組むとき、つまりルーキーのときによく示す思考・行動にはパターンがある。
私たちはこれを「ルーキー・スマート」と名付けた。(P40)


このルーキー・スマートには4つのモードがあります。

バックパッカー

1つ目はバックパッカーです。

僕はしたことありませんが、バックパック1つで旅行するなんてすごいですよね。

バックパッカーには3つの特徴があります。

新しい可能性を見る

ルーキーは藪に潜む蛇に気づかないまま平気で前を通り過ぎる人のように、そもそも障害を認識していないだけだ。(P73)

障害と認識するのは失敗したり、誰かに言われた経験からくるものです。

赤ちゃんがなんでも食べようとするのと一緒ですね。

知識がある人であれば食べられないと分かっているものをわざわざ口にしたりはしません。

ですが、時にはその無知が新しい可能性にたどり着いたりするのです。

新しい世界を探索する

人は知識が増え、成功を重ねるつれて、手ごわいジレンマに直接するようになる。
「すでに知っていることを土台に、安定した場所にしっかりと立つべきか、それとも、新しい可能性を求めて、不透明で不確実、もしかすると危険かもしれない場所に足を踏み出すべきか」(P80)


あえて、無知でいることを楽しんでいる人がいます。

それは誰でしょう?

僕はこれで「ONEPIECE」のルフィを連想しました。

ウソップがレイリーにラフテルの場所はどこにあるのか質問したところ、ルフィは

「何がどこにあるかなんて聞きたくねぇ!!何もわかんねぇけどそうやって命がけで海に出てんだよ!!ここでおっさんに何か教えて貰うならおれは海賊やめる!!つまらねぇ冒険ならおれはしねぇ!!」

と答えます。

知識がありすぎることによって逆に行動できなくなるという経験があなたにもないでしょうか?

自分に正直に動く

名声を持たない人は、自尊心に邪魔されず、失敗を恐れずに行動できる。
失うものがなく、これ以上は落ちようがないので、大胆に高い場所を目指せる。(P85)

人間には保有効果という呼ばれる心理効果があります。

保有効果とは?

自分の所有物になったものに対して、高い価値を感じて手放せなくなってしまう心理状態

モノにしろ、権力にしろ、何かを持ってしないとそれを手放したくなくなるんですね。

それであれば、何も持っていない状態の時が一番のチャンスでもあるのです。

狩猟採集民

2つ目は狩猟採集民です。

僕は一時期、副業にマタギがいいのではないかと考えたことがあります。

実はいまでもちょっと興味があったり。

狩猟採集民には3つの特徴があります。

とりまく世界を精査する

すでに知っていると思っていることを学ぼうとする人はいない(P113)

狩猟採集民は相手が大自然であるため、一歩間違えると死につながる可能性もあります。

そのため、情報収集が命綱だったのです。

バックパッカーを「ONEPIECE」のルフィに例えましたが、狩猟採集民は「僕のヒーローアカデミア」のデクでしょうか。

個性もなく、それでもヒーローになるために、情報収集する姿はまさに狩猟採集民だといえます。

専門家を探す

ルーキーが他人に助けを求める確率は、ベテランの4倍に達する。
アップルのスティーブ・ジョブズはみずからの成功の要因について語った際に、つねに他人に助けを求めてきたことの重要性を指摘している。(P114)


僕のヒーローアカデミア」のデクには影響を与えている人が結構います。

オールマイト(師)、イレイザーヘッド(先生)、グラントリノ(師の師)、ナイトアイ(師のサイドキック)。

デク本人がヒーロー好きということもあって、色々な人に興味を持っていることもありますが、最高のヒーローになるという目標のために、どうするのが一番良いかをよく考えているのでしょう。

大勢の協力を得る

傑出したルーキーは、大勢の人の協力を得ることにも長けている。(P120)

デクの先生であるイレイザーヘッドいわく、

「A組ってクラスをしばらく見ていてわかったことがある。
連中は気づいていないがA組はその実2人の存在が大きく作用している。
クラスをまとめるわけでもないし中心にいるわけでもない。
おまけに仲は最悪。
だがいつのまにか2人の熱はクラスに伝播していく。
妙なことだが大事の渦中に必ずどちらかがいるんだ。
ジョーク俺は心配じゃない期待してるんだ」

この2人の存在と言うのがデクと爆豪です。

複雑な環境で成功するのは、最も多くの人の頭脳を活用できる組織だ。(P121)

センスが突出していて一人で何でもできてしまう爆豪、みんなの力を借りてどんどん前進していくデク、この2人の対比というのは実に興味深いです。

ファイアウォーカー

3つ目はファイアウォーカーです。

日本語では火渡りですね。

見ていると分かりますが、最初の一歩がなんとかなれば、あとは全力でかけるのみって感じです。

櫛田神社 火渡り神事 令和元年(2019年) 4K/60fps

ファイアウォーカーには3つの特徴があります。

計算された小さな動きをする

大半のルーキーは、小さな行動をとり、つねにその結果をチェックすることで、リスクを避けようとする。(P140)

意外とこの条件に一致するマンガの主人公っていないんですよね。

しいて言えば、「アイシールド21」のセナでしょうか。

蛭魔の声をロンドンブーツの田村淳さんがやったことで一時にニュースにもなりました。

そんな蛭魔がセナの活躍に対して放った名言が、

「ビビリでパシリな小市民は アメフトの世界じゃ英雄だった」

です。

主人公のセナがビビリながらでも前進していく姿はまさにファイアウォーカーではないでしょうか。

素早く結果を出す

レイは、リーダーとして新しい役職に就くたびに、このパターンを繰り返してきた。
不安を感じ、教えを乞い、データを集め、学んだことを素早く行動に移してきたのだ。(P147)


セナはアメフトが未経験にもかかわらず、入部した次の日には試合に参加させられます。

ルールもまともに分からないため、教えを乞いながら、実践で経験し、自分に出来ることをやるしかなかったのです。

火渡りはそこにとどまっていると火傷をしてしまいます。

行動しなければいけない状況というのが鍵なのです。

フィードバックとコーチングを求める

ルーキーは未知の世界を慎重に、しかし迅速に歩むとき、自分が正しい道を進んでいるか確認するために、絶えずフィードバックを必要とする。(P147)
フィードバックの後はコーチングに発展するのが自然の流れだ。(P149)

アイシールド21では「ダレス・ロイヤルの手紙」の内容を引用しているシーンがあります。

フィールドで戦う誰もが、必ず一度や二度屈辱を味わわされるだろう。
打ちのめされたことがない選手など存在しない。
ただ一流の選手は、あらゆる努力を払い速やかに立ち上がろうとする。
並の選手は少しばかり立ち上がるのが遅い。
そして敗者は、いつまでもグラウンドに横たわったままである。

ダレス・ロイヤルの手紙より

挫折の後、雨が降る中でラダートレーニングをする姿はいまでも思い出せます。

自分の未熟さを理解し、素直にアドバイスを求める。

これがファイアウォーカーなのです。

そんなセナも最後の方では心の面でもエースと呼べる存在になっているのですから、人の成長というのは面白いですね。

開拓者

4つ目は開拓者です。

開発者には3つの特徴があります。

新しいツールや仕組みをつくる

開拓者はたいてい、その日その日を生き延びるために必要なものをかき集めながら生きている。(P167)

週刊少年ジャンプより最後の主人公、「Dr.STONE」より千空です。

Dr.STONE」は謎の光により人類が石化してしまい、目覚めたら3700年経過し文明が崩壊していたという話です。

そこから自力で文明を再開させていくのでまさに開拓者にぴったり!

石器時代にはコンビニもありませんし、千空も目覚めた当初は葉っぱを服にしていたくらいです。

服もかなり科学の恩恵を受けているのですよ。

アドリブで行動する

資源がなければ、人は知恵を絞るようになる。(P169)

ある程度制約があった方が良いものができたという経験はないでしょうか?

僕は工作で失敗した後、残りの少ない材料で作ったものの方が満足いくものが出来たということがあります。

千空も電気のフィラメントの代わりになるものを探し、いくつもの実験をえて、最終的にはタングステンにたどりつきます。

鉱物マニアがいなかったり、スイカが紫外線にあたる場所に石を持って行かなかったら、きっと見つからなかったでしょう。

人々が知恵を絞って自分にできることをアドリブで行動したからこその結果だったのです。

猛烈に努力する

砂漠に足を踏み入れたら、振り返ってはならない。
うしろを振り返ることを許されなければ、前に進むための最善の方法を考えるしかなくなる。(P171)


千空の父親、石神百夜。

彼は宇宙飛行士となり、宇宙へ行きました。

その時に、謎の光が地球を包んだのです。

宇宙には謎の光は届かなかったため、宇宙に取り残されてしまったわけです。

食料も限られていて、そのまま待っていれば死が待つのみ…

まさに前へ進むしか生き延びる道はないという状況です。

つまり、開拓者は定住している快適な場所から抜け出して、行動しなければいけない状況を利用しようということです。

書評まとめ『ルーキー・スマート』リズ・ワイズマン

『ルーキー・スマート』いかがでしたでしょうか?

ルーキー向けと書きましたが、実はルーキーよりもベテランにこそ読んでもらいたいのです。

ルーキーがルーキー・スマートを手に入れようとしているのに、ベテランがそれを邪魔するということもありえます。

日本の企業はまだまだ縦社会で上の指示に従っていればいいんだという印象が強いです。

経済的に恵まれた人達が困難や試練に直面しなくなると、豊かさと繁栄を当たり前とみなす意識が広まりはじめ、挑戦者のハングリー精神やチャレンジ精神、すぐに行動しようという精神が、はけ口を失う。
そして、足の引っ張り合いや狭量な政治対立が始まる。(P269)

書評まとめ
  • ルーキーとベテランの成功の道筋は違う。
  • 無知を楽しもう。
  • 熱意は伝播する。
  • 最初の一歩をふみだし駆け抜けろ。
  • 行動しなければいけない環境を利用しよう。

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