今回紹介するのは『人生、余裕で生きる極意 今日から「心の達人」になれる本 (単行本) [ 武田 双雲 ]』です。
武田双雲さんはNTTに就職後、書道家になった異色の経歴の持ち主です。
「書の力」というブログもやっていますので気になった人は是非!

僕が本書を読んで実践していること、意識していることを5つ取り上げました。詳しく見ていきましょう!
すぐ凹まない人はすぐ期待しない人
イライラ・ムカムカの原因は何だと思いますか?
それは「期待」なのです!
「期待している」から、イライラしたりムカムカしたりするんです。(P37)
これらはすべて何かしらの期待をしてしまっているのです。
僕も最近、一緒に仕事をしているAさんにイライラしたことがあります。
それはこれくらいの経験を積んでいる人であれば、このくらいのことは出来るだろうと勝手に期待してしまっていたからでした。
IT業界というのは色々な分野があります。
Web業界、ソフトウェア業界、ハードウェア業界…
例えば僕が明日からハードウェア業界で仕事をしろと言われても、今のパフォーマンスの半分でも出せたら良い方でしょう。
それくらい全然違うのです。
Aさんはまさに違う分野から来た人だったのです。
では、イライラ、ムカムカしないようにするにはどうすれば良いか?
とりあえず1日でいいから、他人にも自分にも期待することを一切やめてみよう。(P38)
期待することをやめようとすると、自分が何に期待していたのかに気づくことができます。
「こんなことに期待していたのか!?」ということに気づくことができれば、ちょっと立ち止まって心の余裕を作ることもできるのです。
自分にないものは自分に必要ないもの
どんな状況であっても「心が満ち足りている」と思えば、満ち足りている。
どんなにお金やモノが満ち足りていても、どこかに「ないものねだり」の心があれば、不安が膨らむ。(P57)
心理学にはカラーバス効果というものがあります。
ある一つのことを意識することで、それに関する情報が無意識に自分の手元にたくさん集まるようになる現象のこと
「ないもの」に意識が集中している間は次々と自分にはないものばかりが目に入ってきてしまいます。
そして、自分には「ないもの」を持っている人を羨んでしまうのです。
「あるもの」を数え上げると、心は満足と安心で満たされます。(P57)
僕は病気ですべての髪の毛が抜けてしまったことがあります。
髪の毛が不要なものだとは思いませんが、なくなってしまったものはどうしようもありません。
今の現状を受け入れて前に進むしかないのです。
その時にないものはないと割り切る大切さ、そして、3年かけて元に戻った時にはあることの幸せを実感しました。
「あること」というのは当たり前のことではないのです。
私を主語にすると私がパワーアップする
頭の中で考えていることって「今」や「私」以外に意識がいってることが多くありませんか?
誰かに対する期待であったり、誰かに対する愚痴であったり、過去の出来事を気にしたり…
人間の脳は頭の中で考えていることをリピートしてしまう癖があります。
このようなことをずっと頭の中で繰り返し考えていると、毎日イヤな気分になってしまいます。
そこで著者がオススメしているのは、
「私」を主語にしてみる(P84)
ということです。
僕が一緒にしているAさんで説明してみましょう。
僕がイライラしている時はこのようなことを考えていました。
「Aさんってなんでこんなに仕事が遅いのだろう。Aさんって受け答えがずれてるなー」
この考えの主語はAさんです。
これを「私」を主語にしてみます。
「私がAさんの仕事の効率アップのためにこれをしてみようか。私の言葉をAさんに理解してもらいやすいように伝え方を変えてみようか。」
「私」に変えただけで積極性のようなものまで出てきましたね。
つまり、変えられるのは自分だけなのです。
いくら相手が変わってくれることを願っても、自分が変わらなければ相手は変わらないのです。
どっちの道も良いことはある
人生の分かれ道、やり直したいなっと思ったことはないでしょうか。
僕はあのときあっちの選択肢をとっていたらどうなっていただろうと考えたことがあります。
2択の選択肢で真っ先に思い出すのはドラゴンクエストV 天空の花嫁(以下、ドラクエ5)です。
ドラクエ5ではヒロインから伴侶を選ぶ「結婚イベント」が導入されました。
結婚イベントですのでどちらか片方しか選ぶことができません。
これでビアンカ・フローラ論争が起きたほどです。
決断力のない人は、「何が何でも、いい結果が出るほうを選ばなくては」というこだわりがあるあまり、なかなか決断できないのです。(P125)
ドラクエ5はゲームですので、一度クリアした後にもう一度別の選択肢でやり直すということも出来ます。
そういう楽しみ方もあるでしょうが、現実の世界ではやり直すということはできません。
ですので、「どちらが正解か?」でなく、「どちらも正解」と考える。(P127)
「どちらが正解か?」と考えるのは○×クイズで選択した後に神様に祈っているようなものです。
人生は自分の行動次第でいかにようにも変えることが出来るよと筆者は言いたいのだと思います。
人から信頼される人は人を信頼できる人
「みんなから好かれたい」という思いが強すぎると、それとは逆の結果になってしまったりするんですね。(P159)
みんなから好かれるためにはどうすれば良いでしょう?
”みんなから”というのが重要です。
ある人には喜ばれることでも、ある人は嫌がられるということがあります。
そんなことが続くと、「これを言ったら嫌われてしまうかな?」という気持ちが先行するようになってしまいます。
その先にあるものは「何も行動しない」です。
それでは面白くありませんよね。
そこで人間の心理を応用します。
人間には返報性の法則というものがあります。
人から何かしらの施しを受けたとき、「お返しをしなくては申し訳ない」というような気持ちになるという心理作用のこと
おすそ分けをもらった際に、こちらからも何かお返ししなくてと考えるのと同じです。
このことはモノだけではなく、人の気持ちも同じです。
「好きな人」が多い人は、それだけ「多くの人」から好かれ、
「嫌いな人」が多い人は、それだけ「多くの人」から嫌われる(P160)
相手は自分を映す鏡でもあります。
好かれたいという相手からの発信を待つのではなく、まずはこちらから好きを発信しましょう!
書評まとめ『人生、余裕で生きる極意 今日から「心の達人」になれる本』武田双雲
『人生、余裕で生きる極意 今日から「心の達人」になれる本』いかがでしたでしょうか?
一緒に働いている人となんか合わない…
合わないけど、一緒に仕事をしなければいけない…
社会人であれば誰でも一度は経験するのではないでしょうか。
ちりも積もれば山となります。
心が悲鳴を上げる前に是非ともこの極意を知ってほしいですね。