【書評】神トーーク「伝え方しだい」で人生は思い通り/星渉

教育部

今回紹介するのは『神トーーク 「伝え方しだい」で人生は思い通り [ 星 渉 ]』です。

著者は「心を科学的に鍛える」ことをモットーにしています。

そのため、心理療法やNLP(神経言語プログラミングの略称で別名は「脳と心の取扱説明書」)、認知心理学、脳科学の視点で考えたアプローチが多いです。

エビデンスが大事だと考えている人にとって説得力のある本になっていると思います。

ようさん
ようさん

僕が本書を読んで実践していること、意識していることを5つ取り上げました。詳しく見ていきましょう!

欲求五段階説

アメリカの心理学者アブラハム・マズローは、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定し、欲求五段階説という形で、人間の欲求が5つの階層に分けられることを解き明かしています。(P40)

以下の図を一度は見たことあるのではないでしょうか?

引用:モチラボ

欲求をかんたんに説明します。

欲求五段階説とは?
  • 生理的欲求:生きていくうえで必要な欲求
  • 安全欲求:身と心の安全を守りたい
  • 社会的欲求:他者と関わりたい、集団に属したい
  • 尊厳欲求:自分を認めたい、他者から価値を認められたい
  • 自己実現欲求:能力を発揮して創造的活動をしたい

欲求五段階説で重要なポイントは下位の欲求が満たされて、はじめて上位の欲求が生まれることです。

例えば、無人島につれられて、初めに考えることは食料をどうするか?(生理的欲求)ではないでしょうか?
命の危険を回避できるようになって次に住む家や衣服をどうするか?(安全欲求)を考えると思います。

ここで僕が着目したいのは、尊厳欲求と自己実現の順番です。
自発的に何かをやりたい欲求が生まれるのは、尊厳欲求が満たされてからなのです。

日々、関わる人に「安心感」を与えて、相手の「自己重要感」を満たすことができれば、もう私たちは人の心を動かすことができるのです。(P49)

否定をしない

私たちは皆、「否定されること」が怖いのです。(P55)

否定されて傷つきたくないのです。

僕は相手の話を否定から始めてしまうことがあります。
相手がずれた話をしていると、話を最後まで聞かずに反論してしまうのです。

そこで、筆者は「否定しない+最後まで話を聞く」(P61)ことを勧めています。
これを実践することで相手は受け入れられたと感じ、安心することができるそうです。

これを実際の現場でいかにい活用するか?

否定言葉を使わないのはかなり難しいです。
僕も気を付けているのですが、長年で身についたクセというのはすぐには直りません。

まずは最後まで聞くことを意識することから始めてはいかがでしょうか?
これでとりあえず話を遮ることはなくなります。
全てを一度にしようとするのではなく、出来るところから始めていき、少しずつ改善していけば良いと思います。

好意の返報性

私たち人間の脳は、頭の中で言葉を解釈するため「主語を理解できていない」性質があります。そのため「集団」「行動」「モノ」を好きと言われると、自分のことが好きなんだと勘違いを起こします。(P91)

この脳科学の仕組みと好意の返報性の組み合わせると、相手が気がつかないうちに好意を伝えられるわけです。

好意の返報性とは?

もともと人の心には、人から何かをしてもらったりもらったら、何かを返したくなるという法則があります。
これを応用したのが好意の返報性なのです。
つまり、男性から好意を寄せられた場合、好意を寄せられた女性は思わず男性のことがすきかもしれないと思ってしまい、そのまま好きになるということです。

そんなバカな!?と思われるかもしれません。

僕が好きなアニメに「僕のヒーローアカデミア」があります。
その中で分かりやすい例があったので紹介します。

緑谷出久
緑谷出久

本名はイズクで…デクはかっちゃんがバカにして…(申し訳なさそうに)

麗日お茶子
麗日お茶子

デクって頑張れって感じで…なんか好きだ私!(良い笑顔で)

緑谷出久
緑谷出久

デクです!! (顔を真っ赤にして嬉しそうに)

この例だとウブな男子だから効果がある様に見えるかもしれません。

少なくとも好きという感情を伝えるとき、顔は笑顔になっていると思います。

嫌な顔をして好きだと伝える人はいないでしょう。

相手は自分を映す鏡とも言いますが、笑顔で伝えられたら自分も嬉しくなります。

その人を直接好きというのはリスクが大きいですが、「集団」「行動」「モノ」などの〇〇が好きというのは出来ると思います。

好意の返報性、フルに活用していきましょう!

徹底的に褒める

やってほしいことを定着させるには「徹底的に褒める」(P188)

褒めるというのは意外とできていない人が多いのではないでしょうか。

僕もその一人です。
なぜ褒めることが出来ないのか?

僕なりにこれまでを振り返ってみると自分視点で相手を見ていたことに気づきました。
これくらい出来て当たり前だと考えていれば、褒めるようなことはしないですよね。

出来なかったことが出来るようになった、その事実だけを見ればよかったのです。
この当たり前という考え方、実はかなり危険な考えなのではないかと思います。

私たちの脳は、「何回も反復されたもの」とともに「強い感情が伴ったもの」を記憶として残そうとします。(P190)

短期記憶と長期記憶という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

短期記憶とは?

短期的に使うメモのようなもの。すぐに使える情報としては最高でも約7つまでしか暗記することができず、その記憶は10秒から15秒、長くても1分程度しか持たないと言われている。

長期記憶とは?

長期間情報を保存することを意図した記憶。長期記憶は短期記憶と比べ、情報量に制限がないと言われている。

つまり、短期記憶に保存されただけでは人はすぐに忘れてしまいます。

短期記憶から長期記憶に移行するためにはどうすればよいか?

それが繰り返し行うことことなのです。
それも1回や2回ではなく、何十回、何百回とです。

そうすることで褒められたということが長期記憶に残ります。

あなたがやってほしいことを相手がしてくれた時に「とても感謝された」という記憶を残すことで、相手はまたやりたい、やろうと思うようになるのです。(P190)

最速・最短で人を育てるために必要なこと

もしあなたが「優れたリーダーになりたい」「多くの人を味方にしたい」と考えているのであれば、必ずマスターすべきは「相手に気づかせる技術」になります。(P164)

僕が初めて部下を持ったのは会社に入社して3年目の時でした。

それまでは先輩社員と一緒に仕事をしていて、怒られること、ミスをすることもありましたが、なんとかやってきました。

問題が発生したのは部下をもった時です。

自分が期待している行動をとらないことがこんなにもイライラすることとは知りませんでした。

  • こちらの質問に対する回答がずれている。
  • こちらから声をかけないと状況の報告をしてこない。
  • 手を動かさずに固まっている時間が多すぎる。

このような経験は一度はあるのではないでしょうか?

もしかしたら、先輩社員から見た自分もこのように思われていたのかもしれません。

それでも3年の経験をえて成長できたという実感がその頃はありました。

では、なぜ成長できたかということ、どうすれば仕事を効率的に回せるかということに気づいたからです。

つまり、答えだけを教えるのではなく、自らが気づかないと、行動には起こせないということです。

最速、最短で人を育てるために以下の4つのルールを実践していきましょう。

「否定しない」+「気づかせる」+「答えを言わない」+「正さない」(P183)

本書には会話集も紹介されていますのでぜひ参考にしてみてください!

書評まとめ『神トーーク「伝え方しだい」で人生は思い通り』星渉

『神トーーク「伝え方しだい」で人生は思い通り』いかがでしたでしょうか?

4月になると新入社員が入ってきて、新しく部下を持つ人も出てきます。
そんな時にどのように育てればいいのかと不安にもなったりします。

教育の仕方というのは手探りの部分もあるので、このように科学的なノウハウというのはとても役に立つと思います。

書評まとめ
  • 積極的に動いてもらうためにはまず認められているという実感が必要。
  • 自然と否定言葉を使って相手を傷つけていませんか?
  • 好意の返報性をフル活用しよう!
  • 褒めるを繰り返して相手の記憶に残す。
  • 「気づかせる」と「答えをいわない」はセット。

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