
30代になってお腹とかが気になっています。健康的にダイエットしたいのですが、何かオススメの本はありますか?
今回紹介するのは『医者が教える食事術 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68 [ 牧田 善二 ] 』 です。
ちまたには自己流健康法がたくさん出回っています。
テレビなどでも「なんとかだけダイエット」という特番が放送されると次の日にはスーパーからその食品が姿を消したり…
著者はそのようにエビデンスがはっきりとしないものはばっさりと切り捨てています!
本書のはじめにでは、自称「健康に気を遣っているビジネスパーソン」から聞く工夫は、まさに病気になるための努力(P9)とまで書かれています。

僕が本書を読んで実践していること、意識していることを5つ取り上げました。詳しく見ていきましょう!
太る唯一の原因は「糖質」
著者は太る唯一の原因は糖質である(P76)と断言しています!
そして、現代人の多くは糖質中毒(P32)になっていると指摘もしています。
糖質を取ると血糖値が上がり、ハイな気分になります。
疲れている時にあまーいチョコレートが無性に食べたくなる時があるので、この気持ちはすごい分かります。
時間がたって血糖値が下がると、また同じような気持ちを味わいたくて、食べてしまう…
たしかに糖質中毒とは的を得ている表現です。
肥満とは関係ない「カロリー」
カロリー信仰という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
カロリーが絶対としてカロリーが低いものを食べていれば痩せられると信じていることです。
このカロリー信仰はすでに古いものになっています。
肥満とは血糖値が上がることで起きる(P77)現象です。
世の中の食品には低カロリーをうたっていながら、糖質がたくさん入っているものがあります。
甘味がないと消費者受けが良くなく、でも高カロリーだと消費者は買わない…
それを解決するために企業では低カロリーでしかも味が良い食品を開発しています。
企業努力とはすごいものです。
糖質と一緒にとるだけで血糖値を抑える「オリーブオイル」
糖質を単独でとるよりも、脂肪を一緒にとった方が太らないのです。(P136)
ここでいう脂肪とはオリーブオイルのことです。
本書ではパンを単独で食べた場合、パンとオリーブオイルを一緒に食べた場合の血糖値の変化が載っています。
パンという糖質を単独で食べると、30分後に血糖値が急上昇しているのに対し、何かしらの油と一緒に摂取すると血糖値の上昇が緩やかになることがわかるでしょう。(P134)
つまり、オリーブオイルには血糖値の上昇を抑える効果があるということです。
パンやパスタなどの小麦が大好きな人には朗報ですね!
特にオリーブオイルを使った料理が豊富な地中海ダイエットはおすすめです。
地中海食はアメリカの雑誌でも2019年のベストダイエットに選ばれています。
参考:2019年のベストダイエット! 「地中海式ダイエット」とは?
過剰摂取は腎臓を壊す「プロテイン」
プロテインの大量摂取は腎臓を疲弊させる?
僕はこの本を読むまでは筋トレした後はプロテインを飲んでいました。
プロテインダイエットなんてものもありましたね。
ですが、プロテインはタンパク質のかたまりです。
タンパク質によって体内で生まれる尿素窒素などの毒素は腎臓がろ過して尿に排出します。
人工的に大量のタンパク質を摂取するということは、その働きを腎臓に強要し疲弊させ、重大な被害を生みかねません。(P80)
特に「人工的につくられたもの」を大量に摂取するのが良くないようです。
もし、健康診断の時に血清クレアニン値に異常が出た時には、腎臓は相当悪くなっています。(P230)
将来的に腎臓の機能が低下すると透析が必要になるかもしれません。
「余分な水分・塩分や老廃物の排泄」を代行してくれる治療法のこと。「血液透析」と「腹膜透析」と2種類があります。
腎臓は一度悪くすると回復することはありません。
そのため、透析が必要になった場合、一生付き合っていくしかない治療法なのです。
健康のためにやっていたことが、悪くなっていることに気づいたころには、取り返しがつかないなんて怖すぎです…
お酒は体に悪くない「アルコール」
アルコール自体は身体によいもの(P88)だと知っていましたか?
僕はお酒が好きで、でもダイエットにはアルコールは良くないという噂をどこかで聞いてそれを信じていました。
なんとなく聞いたことをエビデンスを確認せずに信じてしまっていることって多いのではないでしょうか。
日本人は体質的にアルコールに弱い人が多い、そのため「お酒は健康によくない」という思い込みがあるようです。(P88)
ここで注意が必要です!
すべてのお酒が健康に良いわけではないのです。
本書ではビールや日本酒などの糖質の多いものを多量にとったケースを除き(P88)とあります。
僕は日本酒が好きなので最初はお酒を飲んでも大丈夫だなんてっ!と思った後にこれです。
どこかに日本酒を健康的に飲めるようなエビデンスはないでしょうか…
本書でオススメしているのはワインと蒸留酒です。
ワインや蒸留酒では血糖値が上がらないことを、むしろ下がる傾向になることを知って、安心してお酒を楽しんでいます。(P180)
発酵によってつくった酒を更に蒸留して、アルコール含有の割合を増したもの。焼酎やウイスキー。
普段飲むお酒をワインに移行するか、このまま日本酒を飲むけど量を減らすか…
書評まとめ『医者が教える食事術』牧田善二
『医者が教える食事術』いかがでしたでしょうか?
本書の帯には「食の教養」は健康格差社会を生き抜く武器だ!とあります。
今は人生100年時代とも言われています。
せっかくなら長寿化を憂鬱と考えるのではなく、恩恵として受け取っていきたいですね。